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外資系で働くなら戦略コンサルは時代遅れ【経験談】

就活生から社会人の転職まで、人気の高い「外資系戦略コンサルティングファーム」。

「外資系企業 = 外資系戦略コンサルティングファーム or 投資銀行」と思っている方も非常に多く見受けします。

ただ、実際は、 外資系戦略コンサルティングファームや投資銀行はみなさんがイメージしている「外資系」とは大きく異なっている点が多々あります。

そこで今日は、就職人気ランキングで上位にランクインし、学生の就職先から、転職、MBA卒業後の進路としても人気の高い「外資系戦略コンサルティングファーム」について生々しい実態を書いてみようと思います。

この記事の対象者:以下のような印象をお持ちの方
・「外資系企業 = 外資系の戦略コンサルティングファームか投資銀行」
・「外資系企業に就職・転職すれば、外国人と一緒に働ける」
・「英語力を活かすために外資系企業に転職したい」
・「外資系企業に転職すれば英語を使う機会が増えて、英語力が上達するはずだ」

GAFA・USテック企業にも通じるエッセンスを入れているので、「Google、Amazonへの就職・転職目指しています」という方にも参考になれば幸いです。(今のGoogle, Amazon, Facebook, Appleといった企業の日本法人にも当てはまりつつある内容かもしれません。)

一度は経験したい外資系戦略コンサルティングファーム

さて、タイトルが外資系戦略コンサルティングファーム批判の記事のように見えてしまったかもしれませんが、

実際のところ私自身は外資系戦略コンサルティングファームで働かせていただけたことは非常に感謝しております。

仮に2度目の人生で同じようなキャリアを歩む場合も、ぜひ自分にオススメするでしょう。

その理由を、いくつかあげると以下のような点です。

  • 要求されるスキルセットが、社会人一般で通じるものであり、他の会社、あるいは起業して投資家と話す際などにも役立つ
  • 明確なスキルセットに合わせて、人を育成する仕組みが社内にある
  • 圧倒的な信用と需要。コンサル出身者をフィルターして、募集している企業やポジションがたくさんある
  • 大企業のトップ、役員に対するビジネスが体験できる

外資系戦略コンサルティングファームで働く魅力はそれ以外にもあり書ききれないくらいあります。

(もちろん全てのファームに言えることではないなのでその点はご注意ください。)

そもそも「外資系企業」とは?

さて、ここからが本題です。

まず、外資系企業の定義ですが、会社法的には「外国資本が一定数以上入っている企業」のようになるかと思います。

ただ、この資本関係、就職・転職を考えている従業員目線でいうと、 そこまで重視してはいない方がほとんどでしょう。

実際のところは、皆さんが求めているのは...

  • グローバルな環境で働ける
  • 英語を使って仕事ができる
  • 日本企業っぽくないカルチャー(米国をイメージしている人が多い)
  • 高い報酬

といった点を、「外資系企業」を目指されている方が一般的に望んでいる条件のように感じています。

「外資系っぽくない」外資戦略コンサル

では、肝心の日本に進出している外資系戦略コンサルティングファームについて。

1. グローバルな環境で働けるか?

基本的に、日本での事業を拡大するために進出しており、また外資系コンサルティングファーム自体は進出して時間も経っているため組織が非常に成熟しています。

すなわち、みなさんの上司、またそのまた上の上司、と普段お世話になる人はほとんどが日本人になります。

これは成功している組織であればあるほど、そのようになります。事業規模が大きいため組織を拡大して、日本人をたくさん雇っているからですね。

もちろん、海外の案件にアサインされるケースもなくはないですが、割合としては少なく、それを期待して入社すべきではないかと思います。

一方で、事業規模が小さいコンサルティングファームは、当然ながらマネジメント層に外国人の方がいるケースもあるようです。ただし、成熟している業界でシェアの小さい企業に入ることは、別の観点でおすすめできないでしょう。

2. 英語を使って仕事ができるか?

戦略コンサルティングは、基本的にB2Bで日本の顧客を相手に商売をしています。

そのためプロジェクトで使う言語からクライアントに提出する資料など成果物はほぼ全て日本語になります。

よくて参考にする海外の資料が英語で書かれている程度ではないでしょうか。

もちろんグローバルの会議のようなものもあったりしますが、皆さんが積極的に参加する類の会議ではなく、せいぜい聞き流す程度で参加している社員がほとんどです。

実際のところ英語があまり 流暢でない社員もたくさんいます。(私も流暢ではありませんが)

3. 日本企業っぽくないカルチャーか?

日本企業のお偉いさんを相手にしている商売のため、ある意味日本企業以上に日本企業に合わせた業務が求められます。

テック企業スタートアップ出身の私からすると、感覚的には日本らしい営業職の強い企業と同等か、それ以上に日本らしい細かさや愚直さが求められているのが実情です。

4. 報酬は高いか?

こちらは他の外資系テック企業との比較ではありますが、 正直報酬・年収の水準は高くはないかと思います。

また、営業はファームのマネージメント陣が担っているため、営業成績に応じたインセンティブやボーナスもそこまで高くなる可能性はありません。

さらに、スタートアップ・テック企業と大きく違うところとして、現場の職員に対してはストックオプション等がありません。

福利厚生もシリコンバレー系企業のように手厚いものはありません。多くの福利厚生手当が、「USテック企業の1/4から1/5」といったイメージです。

加えて、色々なところで言われている「激務」と言うのは真実で、長時間労働を考慮して時給換算にすると、条件はなおさら悪いかと思います。

外資系企業の日本市場参入フェーズ

以上書いてきたように、一部の人にとっては「外資系企業」に求めているものがあまりないのが外資系戦略コンサルティングファームです。

では、これはコンサルティングファームに限った話かというと、そうではありません。

マイクロソフトやApple, Google、そして今後はAmazonやFacebookなど、どんな企業も日本での組織規模が拡大するにつれて、日本法人はある意味日本企業化していきます。

ただ、テック企業の場合、製品は日本で開発していないケースも多いので、そこは、売り物まで日本で生産しているコンサルティングファームとは度合いは異なるかと思いますが。

ちなみに、2大コンサルティングファームのが日本に進出したのは以下の年です。

・マッキンゼー:1971年
・ボストン・コンサルティング・グループ:1966年
(ソースにより前後しており多少の差異はご了承ください)

かなり歴史がありますよね。

これだけの期間をかけて、日本で事業を展開しているので、それは日本にも適応して日本っぽいカルチャーをもっていても不思議ではないかもしれません。

皆さんが、外資系企業に転職し、上記に書いた「外資系企業っぽさ」を重視している場合は、ぜひその企業の参入フェーズもチェックしてみてください。

参入フェーズのチェックの仕方

確認の仕方は難しくなく、リクルーターなどに「自分の上司の先、どこまでいくと海外・本社の人間になるか」を確認すれば大体わかります。

基本的に、人資本と事業規模は比例する傾向があるからです。

また、外資系企業は縦割りのケースも多いため、法人全体の参入フェーズだけでなく、所属するチームの参入フェーズもこの質問でわかってきます。

もちろん例外もあり、大きく投資をしているユニコーンが、日本市場進出数年で3桁規模の社員を雇って急拡大している、あるいはしようとしているケースなどです。その場合は、当然そのような拡大速度や、先行投資の度合いを考慮に入れて判断する必要はあります。

以上、皆さんが望んでいる働く環境を手に入れるために、少しでも参考になっていたら嬉しいです。

年収2,600万円の過程で私が使った転職サイト

現在このような記事を書いている私ですが、キャリアのスタートは日系中小企業で年収360万円からでした。その中で、自分なりにキャリアアップ・年収アップするために必要な考え方やスキルを身につけていった形です。

そして、私が年収2,600万円にいたる過程で、転職サイト・転職エージェントには非常にお世話になっており、特におすすめの転職サイトを「年収2,600万円の過程で実際に使ったハイクラス転職サイト【厳選まとめ】」という記事にまとめています。

転職を目指してこの記事を読まれた方には、非常に強い味方になるかと思いますので、興味があればチェックしてみてください。(現在のところ、無料で公開しています)

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  • この記事を書いた人

ごわりす

元GAFA海外勤務/外資戦略コンサル/ユニコーン企業出身。 日本初のハイクラス人材向けの転職メディア『ピボット転職』を運営しています。

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