Google, Apple, Facebook, Amazonといったテック企業を目指している方から多く受ける質問1つが、
「どうやって入社したんですか?」
そこで、私がGAFAに入社した時の話を記事に書いてみようと思います。正直に言ってしまうとあまりカッコいい入社の仕方はしていないのですが、少しでも参考になればと思います。
これまでGAFAや外資系コンサルティングファーム、ユニコーンスタートアップ企業など様々な会社で働いてきた私ですが、個人的にGAFAへ転職したときのインパクトは、キャリアの中、もしかしたら人生の中でも1〜2を争うほど大きかったと感じます。
「あのような素晴らしい経験を、同じような志を持っている人にはぜひ経験してもらいたい。」
そんな思いで書く、回顧録です。
新卒で入社した日系スタートアップ
大学時代の就活では、大手の金融機関と日系スタートアップから内定をもらい、日系のスタートアップに就職しました。
そして、入って半年後くらいから猛烈に後悔。
今過去の自分に声をかけるとしたら、学生の時から働くということ、何でお金を稼ぐのかということ、をもっと真剣に考え行動しているべき、ということですね。
もちろん何も考えていたわけではありませんでしたが、自分で事業にチャレンジしたり、インターンシップなどの実務経験が不足していたので、考え自体にリアリティがなかった形です。
毎日営業の電話をかけ、競合がたくさんいるカテゴリーで特に強みのない商品を売る。
何も面白いことはない。「こんなことを向こう30年、40年とかやるなら、死んだ方がましじゃないかな」本気でそう思っていました。
GAFAなど複数のテック企業へ応募
そんな中、入社して10ヶ月で転職を決意。こんなこと向こう10年もやってられない、という気持ちで決断は早かったです。
一般的に良しとされていませんが半分は「逃げるような気持ち」だったと思います。ただ、もう半分は「自分にはもっと活躍できるところがある」という気持ちでした。
GAFAなどテック業界でその当時有名になりはじめていた企業への直接応募や、海外駐在できそうなポジションを転職サイトで日々チェックしては応募するということが日課に。
ほとんど社会人経験がなかったこともあり、「第二新卒」という言葉に救いを求めていたような気がします。
ただ、非常に幸運だったのが、ちょうどこの頃から、米国で成功したテック企業が日本に進出するのが当たり前になり始めている時期で、知人でもそういった企業に転職した人が何人か現れるようになっていました。
そして、ある時2社からメールで連絡がありました。
英文のメールを見てドキドキしたのを今も覚えいています。
GAFAの候補者スクリーニング
まず最初はリクルータと電話面接があり、自分が今やっていることを片言の英語でなんとか説明しました。
その後、アメリカ人の採用責任者(ハイアリング・マネージャー)と、英語で電話面接が設定されました。
GAFAの採用プロセスの1つとして多いパターンで、採用担当が直接話して、複数の本面接(インタビューループ)に入れるかどうかを判断します。
本インタビュー前ながら、この時点でハイアリング・マネージャーは心象をある程度形成するので、非常に大事なステップです。
その当時はそんなことは一切しらない私でしたが、
片言ながら必死に事前に準備した文章をパソコンに映しながら話していました(笑)
その後数週間間が空いて、面接は落ちたかなと思っていた頃、
リクルーターから再度連絡がメールであり、オフィスでの面接の調整依頼が。
「1日に4面接するから2時間くらい調整できる?」と聞かれ、
営業のアポイント以外はオフィスに拘束されている私には平日の昼間2時間なんて作れる術が思い浮かばず
仮病を使う計画で、スケジュールを確定。
当日に向けて、回答を準備しながらひたすら英語を頭に叩き込んでいきました。
いよいよGAFAの面接当日
2時間4つの面接で予想される疲労を心配しつつ、大学受験の時から続くルーティンで、オレンジジュースとおにぎりをコンビニで買い、指定された住所へ向かいました。
到着してまず綺麗すぎるオフィスに感動。
後から聞いた話だと、オフィスに投資することは採用においても重要とのことで、私も見事にその計画通りに感動させられたわけです。
4つの本面接
当日、最初は日本人だから日本語で答えを考えることに集中できそうだ、と思っていた矢先に、いきなり帰国子女の面接官による英語での面接でスタート。一気に汗をかいたのを覚えています。
全体は、
- 帰国子女の日本人(英語と日本語半々)
- 日本人(日本語)
- 日本人(日本語)
- 以前話したハイアリンマネージャーのアメリカ人(もちろん英語)
という面接の構成でした。
面接での質問内容
当日聞かれた質問は以下のような内容でしす。
- フェルミ推定: ラーメン屋の1日の売上を計算せよ (むしろ英語でロジックを説明することの方が自分には大変でした...)
- 日本では、どのようにすれば製品が普及するか
- 面接企業の製品についてどのように思うか
最後の英語面接が終わり、身体中汗だらけになっていた部屋の中で1人で座って待っていた自分ですが、アシスタントのような人が部屋に入ってきて「今日はこれで終わりですー」といって出口まで案内してくれました。
GAFA最終面接
その後、1ヶ月ほど何も連絡がなく、完全に面接で落ちたと思い、日常のサラリーマン + 転職活動の日々に戻った頃、リクルーターから再度連絡がきました。
もう1度面接に来てくれとのこと。
「ギリギリのラインで最後の選考かな」なんて考えたりしていました。
そして、再度あの素敵なオフィスへ。
当然ながら今回も仮病を使い、平日の昼間に向かいました。
面接前に、面接担当とその人のタイトルをメールで共有してもらえるのですが、タイトルにはAPAC Director と書いてあり、なんだか偉そうな人だなと思いながら恐るおそる面接へ。
当時アジア太平洋地域でそのチームのトップにいる40~50歳前後のアメリカ人男性との面接でした。
彼は海外におり、面接はオンライン会議システムを通じた面接。
私がいる東京の部屋に彼がアクセスすると、まずカメラをリモートで動かして私の顔をズームに。
遠隔でカメラを動かせることに少々びっくりしつつ、志望動機やどのように日本で事業を伸ばせばいいかといった質問が3〜4つ聞かれました。
だいたい15分くらい経ったところで、逆に質問はあるかと聞かれ、「なんだ終わりが早いな、ダメだったか」と思いながら、用意した質問を聞いていきます。
その日もまた、前回同様アシスタントのような人が部屋に入ってきて「今日はこれで終わりですー」といって出口まで案内してくれました。
まだオフィスに行ける時間でしたが、仮病を使っていることもあり、そのまま自宅にさっさと帰りました。
GAFAからのオファー
そして数日後にリクルーターから仕事中に電話がなりました。
「Conglatulations」の言葉とともに、オファーの給与やらジムベネフィットやら、ストックオプションやら、様々な福利厚生を一気に喋られほとんど理解できていなかったのですが、とりあえず「Sounds great.」と返答。
「何か変なことを言ってオファーがなくなったらやだな」という思いから、ひたすらポジティブなことを言って電話を終えました。
その後メールでオファーレターのコピーが送られてきて、マネージャーが海外出張だからすぐオフィスきてサインしてくれないかと。
いわれるがままひょいひょいとあの素敵なオフィスに再度行きサインへ。その時はここで本当に働けることになるという実感がまだわいていませんでした。
なお入社してから知ったのですが、当然ながら通常は待遇を上げるために、候補者側がガンガン交渉するのがこのサイン前です。
なお私は、入社後半年、またその1年後、さらにまたその1年後とどんどん昇進させてもらい、特に入り口の給与が低かったことをそこまで後悔はしていません。
個人的に、社内で昇進の評価をもらうことは自信につながり、さらに良いパフォーマンスを生む土台となると思っています。入り口でそこまで交渉して給与を上げることが得策かはよく考えた方がいいかもしれません。
晴れてGAFAへ入社
サインをすることについてもやたら急かされたのですが、入社時期についても1ヶ月後までに入社してくれとのことで、すぐに当時働いていた会社に報告しました。
転職が初めてだったこともあり、こんな書類だけのやりとりでちゃんと仕事はあるのだろうかなんて不安をもっていたことを今でも覚えています。
ちなみに最初に入社した会社は一切有給を取得させてくれず、最後まで働きに来いよ、の姿勢。
私もまあ実際はそんなものなのかなと思い、結局有給というものを1日も取得せず最初の会社を辞めることとなりました。
今思えば、本当に搾取されていたなと思いますが、何も知らない自分が悪いので仕方ありません。(仮病も2日ほど使いましたしね。)
そして晴れて転職。
初日から本社への研修。アメリカさえ言ったことがない私にはそれからの研修、またその後の仕事は全てが楽しくてしかたありませんでした。
アメリカでの研修中、並行して面接を受けていた他のテック企業からもオファーの連絡があり、当然ながら断らざるを得ませんでしたが、少し自分に自信を持つことができました。
とりとめのない回顧録は、以上です。
GAFAへの転職を目指されている方へ
当時、私の英語力はカタコトで大したキャリアもなく、オファーをもらえたのは奇跡に近かったと今でも思います。
そんな自分の経験を共有することで、Google, Apple, Facebook, Amazonといった企業への転職を目指している方の役に立てるのであれば、そんな嬉しいことはありません。
今満足のいくキャリアを送れていない人がこの記事を読まれていたなら、自分が目指す企業に就職し、より素晴らしいキャリアを進まれることを心よりお祈りしています。
その時はぜひ皆さんのストーリも聞かせてくださいね。
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