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Google, Apple, Facebook, Amazon面接の質問パターンと対策

Google, Apple, Facebook, Amazonといった米国テック企業への転職を目指す方の関心事項の1つは、面接の場でどのような質問が聞かれるか、ということだと思います。

私がGAFAへ転職した際も、特に英語に不安があったことが大きかったのですが、事前に想定される質問と回答を周到に用意して面接に臨みました。

その甲斐もあって、

  • 約40%の質問は事前に準備した回答
  • 約30%の質問は準備した回答の組み合わせや修正で回答できるもの
  • 残りの約30%は、その場で初めて考える質問

といった具合となり、面接突破の確率を上げるためには準備の質を上げることの重要性がお分かりいただけるかと思います。

面接官がチェックしている4大項目

Google, Apple, Facebook, Amazon、その他のテック企業が、全く同じ質問を聞くということは当然ながらありません。

しかし、質問のパターンはどこの企業も似たようなものが聞かれます。多くの人材がこの業界内で行き来しあっていることも理由としては大きいと思います。Googleである程度働いたら、次は規模の小さいスタートアップに転職してIPOを目指す、といったキャリアのエコシステムのようなものがあるわけです。

そこで、こういった米国のテック企業に応募された際に、どの企業でも応用が聞くよう、採用側がチェックしている4大項目をご紹介し、解説してきます。

面接官がチェックしている大項目

  • 経験・スキルをみる質問
  • カルチャーフィット・チームフィットをみる質問
  • 志望度・ミッションへの共感度をみる質問
  • 思考力をみる質問

経験・スキルをみる質問

Google, Facebook, Apple, Amazon といった企業は経験者採用、すなわち募集しているポジションで必要な能力と経験を持っている人を採用します。(新卒採用を除く)

そのため、この経験・スキルをみる質問はほぼ全ての企業で確認される項目といってよいでしょう。

経験・スキルのアピールの仕方

経験・スキルのアピールの仕方を準備する際は、「詳細であること」「論理的なストーリー」という点を重視して準備してみてください。

特に、日本人は、謙遜をよしとする文化があり、自分をアピールすることに慣れていないので、ノートに書き下ろすなどしてしっかりと準備していただくことがおすすめです。

「詳細さ」、は皆さんの思考の深さや経験値のアピールになります。そして、人間の記憶力は、面接時に瞬時に昔の詳細な思考をたどれるほど優秀ではありません。そのため、しっかりとした準備が必要になるわけです。

「再現性があるか」という点を強調する方がたまにいますが、私の経験上は「特異性」も同じくらい重要だと思っています。米国の企業は、「目的達成のためになんでもやり切る」という精神をカルチャーと重ね合わせて評価することが多く、「そこまで君はやったのか。そんなケースは聞いたことがない」と面接官に思わせればあなたの勝ちです。

「再現性」に落とし込むと内容が一般化していきます。すなわち、どこかで聞いたようなつまらない話になりやすいわけです。

ぜひバランスをとって、時に面接官の興味度合いを見ながら話を出し分けましょう。

また、話が詳細になってくると、答えている内容が複雑になります。特に、英語面接であなたが英語をそこまで得意としていない場合、結局なんの話だったのか、伝わりづらくなります。

そんな状況を防いでくれるのが「論理的なストーリー」です。結局、「〇〇が問題だった」、「それを解決するために〇〇をした」。そのような論理で繋がったストーリーに、共感してもらえていれば、相手の記憶にも残ります。

また、整理していて、自分があまり感動しないようなストーリであれば、解いている問題が大したことがない、あるいは、打ち手として実施した施策が大したことがない、大した成果が出せていない、ということなります。別のストーリーがないか、再度チェックしてみましょう。

経験・スキルのアピールの仕方

  • 現場やあなたの思考がわかるよう詳細に答える
  • 論理性とわかりやすさをストーリーで担保する

直接的な経験・スキルが不要なケース

直接関連する経験がない場合も、あきらめるのはまだ早いです。基本的に、面接に進んでいる限り、あなたの経歴を理解した上で、企業側も時間を使おうとしているのです。

特に、採用が難航している場合、企業側も要件を緩めて、関連する経験・スキルを持っている人で採用を行おうとします。

例えば、プロダクト・マネージャーやプロダクト・マーケティング・マネージャー、といった職種は、テック企業の成長とともにここ10年で爆発的に需要が増えた職種です。そもそも、それを補うだけの人材が市場にはいません。

そこで、戦略コンサルティングファーム出身者をプロダクト・マネージャーやプロダクト・マーケティング・マネージャーとして採用するケースは、シリコンバレーでも一般的です。

プロダクトのKPI設定や計画策定のための思考力、市場調査力といった観点でつながる部分があると判断してのことです。

その他の例をあげると、B2Bの営業経験がないマーケターが、広告の営業として採用されるケースも非常に一般的です。プロダクトに独自性がある場合、営業力よりも提案内容自体が重要なため、広告主側の仕事を分かっている人材にフィットがあるとみなされるからです。

同様に、例えば、通信会社との協業を行うポジションに、協業の経験がなくても、通信業界や会社への理解を重視して通信会社出身者を採用することが多々あります。各国で大手の通信会社というと数社しかないため、そのうち1社から内部事情に詳しい方が来てくれることは、協業を円滑にする上で重要だからです。

経験・スキルをみる質問の例

経験・スキルは2つの視点からチェックされることが一般的です。

1つ目は、過去の経験から確認する質問。

  • 今あなたがお勤めの〇〇社での業務内容についてお話いただけますか?
  • これまであなたが最も成功したと思う仕事について話してくれますか?
  • チームメンバーと意見が合わなかった時はどのようなケースですか?どのように解決しましたか? ...等

2つ目は、将来、募集ポジションで働く際にどのように働くか仮の場面を通じて確認する質問です。

  • 仮に弊社に入社した場合、最初の3ヶ月間はどのように過ごしますか?
  • 3ヶ月後に〇〇という目標があります。あなたなら何をしますか?
  • 〇〇が起きた場合場合、あなたらどうしますか?...等

聞き方は様々ですが、確認したい点は、今までのあなたのスキル・経験です。

一昔前は、「Googleの面接で聞かれた難問」などGAFAのような企業では、候補者が頭を悩ましてしまうような奇問が聞かれていました。しかし、最近はそういった質問は、候補者の採用に適していないということがわかってきています。

それよりも、あなたのそれまでの経験や学びを活かして、質の高い回答をすることが重要になってきています。

カルチャーフィット・チームフィットをみる質問

米国のテック企業は、カルチャーというものを非常に大切にします。

どんなに優秀で、経験がフィットしていてもカルチャーフィット、チームフィットのない人は採用しません。

面接を受ける企業・チームがどういったカルチャーを持っている会社なのか、事前に調べましょう。

各企業のコーポレートサイトや採用ページ、またYouTubeに上がっているCEOのプレゼンテーションなどソースは調べるといくらでもでてきます。また、リクルーターも教えてくれます。

米国のテック企業のCEOや幹部は、SNS上で積極的に発信していることが多く、そこから情報を仕入れることも可能です。

なお、調べていてカルチャーが合わないと感じたようであれば、リクルーターに相談してみるのも1つです。カルチャーの合わない会社に、無理に入社することはありません。もっとあなたに合った環境が他にあるはずです。

経験・スキルをみる質問の例

カルチャーフィットは色々な角度からチェックします。

例えば、先程の「経験・スキルをみる質問」を通じて、どのような働き方をする人間かを確認することができます。

また、より直接的に「あなたのマネージメントにおけるプリンシプル(原則)を教えてください」といった形で確認することもあります。

志望度・ミッションへの共感度をみる質問

志望度やミッションへの共感度は、面接での質問と採用プロセス全体を通じて判断されます。

直接面接で聞かれる場合は、

  • なぜこのポジションに応募されたのですが?
  • なぜGoogleではなくFacebookに応募されたんですか?

一般的な志望動機という形で聞かれることが多いです。

また、「弊社のプロダクトは利用されましたか?どこがよかったですか?改善点はありますか?」など、事前にしっかりと調べるべきことを調べているかを聞くケースもあります。

もちろんその他にも、アピールの仕方は様々にあります。

私が実践したように独自の資料を作成してもっていく・リクルーター経由で送るのも1つです。

>> GAFA面接に持っていきたい資料の作成方法 【詳細版】

スケジュール調整が遅いだけで不採用

これは私が体験した実話なのですが、米国の証券市場に上場している有名テック企業を受けた時のことです。

ちょうどその時の仕事が繁忙期で、朝から深夜、週末まで仕事が多忙で、面接の機会をいただけたもののなかなか日程を調整できずにいました。

3週間くらい経ってようやく1次面接の調整がつき、面接を終えました。ヘッドハンター経由での紹介だったため、ヘッドハンターから「1次面接の評価はよく、次のステップを確認中だよ」とのこと。

その後、また数週間くらい間が空いたのち、ある日突然ヘッドハンターから「来週のこの日までに面接日程を調整できるか?採用企業が君のレスの遅さを気にしている。志望度がそこまで高くないのではないかと危惧している状態だ」とのメッセージが。

引き続き仕事が忙しい時期だったのですが、なんとか時間をいくつか確保して候補日を送りました。

しかし、その後は一切返事がこない結果に。今ではそのヘッドハンターとは連絡もつきません。

ヘッドハンターが間に入っているため詳細はわかりません。ヘッドハンター側も、クライアントに候補者を紹介した後にすぐに日程調整ができずストレスだった部分があったでしょう。紹介したけど実際の面接が組めない、では彼らの信頼に関わるからです。

ただ、少なくともスケジュール調整の速度で志望度の評価が低くついた側面はあったのではないかと推測しています。また、ヘッドハンティング会社も扱いづらい候補者だと思ったことでしょう。

また、採用企業側も、候補者がある程度出揃っている場合、いつまでに意思決定するというスケジュールを決めていきます。志望度が低いかもしれない第1候補者のために、他の候補者まで逃げてしまったら元も子もないですからね。

ぜひ皆さんには反面教師にしていただければと思います。

思考力をみる質問

Googleの面接はこう進化した【アドバイスです】

というnoteの記事にも書いた通り、Googleを始めテック企業は「構造化面接」を採用して行っています。

そのため、候補者が驚いてしまうような奇を狙った質問は少なくなってきているのが最近のトレンドです。

しかし、ポジションによっては前例のない課題、抽象度の高い問題を解決する能力が必要とされることから、ケース問題やフェルミ推定などはまだ引き続き行われています。

  • プロダクト・マネージャー
  • プロダクト・マーケティング・マネージャー
  • プロジェクト・マネージャー
  • プログラム・マネージャー
  • 戦略立案をするオペレーション・マネージャー、管理職

といったポジションでは業務と関連するケースを題材に、思考力や各業務で必要とされる能力がチェックされている傾向があります。

ケース面接といった質問には答えるフレームワーク事前に準備しておくことが不可欠です。

GAFAのケースインタビューとは?【評価基準と攻略法を解説】

というnoteで詳細を解説していますので参考にしてみてください。

なお、Googleの面接で聞かれる質問はコチラの記事で、Amazonの面接で聞かれる質問はコチラの記事でそれぞれ網羅しています。

面接ですぐ使える、オススメの思考力をアップする本

ケース面接に臨むに合っては、こちら紹介する本を読んで、回答の型を身に付けておくことが有効です。

私のオススメの本を3冊ご紹介いたします。

過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題

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過去問をベースにアプローチの仕方を説明してくれるため、初めて勉強する場合も理解がしやすい本です。

最初に読む本としてオススメの書籍。

戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策

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こちらも戦略コンサルティングファーム志望者に人気の本です。

フレームワークなど含め幅広い内容をカバーしてくれる一冊。

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

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「考える力をいかに伸ばすか」に注力した本です。

聞いたことのある問題だけでなく、応用問題や初めて聞く問題への対処力を養える本。

徹底的に行うべき事前調査

最初にお話しした通り、Google, Apple, Facebook, Amazon、その他のテック企業では、何に重きをおくかは当然ながら各社異なります。

例えば、Amazonは、過去の経験を重視し、地頭の良さをみるためのフェルミ推定のような質問を聞くことは、多くのポジションで推奨されていないことで有名です。なお、Amazonでも、一部ケース面接を実施している面接官もいます。

一方で、例えば、Facebookはカルチャーフィットを非常に重視し、考え方や目指していることなどのフィットをダイレクトに聞いて確認しようとする傾向があるようです。

すなわち、面接を受ける各社の特色を把握することは欠かせません。

多くの場合は、書類審査通過後、リクルーターに質問することで教えてくれます。しっかりと確認し、効率的な準備をし、面接突破につなげましょう。

年収2,600万円の過程で私が使った転職サイト

現在このような記事を書いている私ですが、キャリアのスタートは日系中小企業で年収360万円からでした。その中で、自分なりにキャリアアップ・年収アップするために必要な考え方やスキルを身につけていった形です。

そして、私が年収2,600万円にいたる過程で、転職サイト・転職エージェントには非常にお世話になっており、特におすすめの転職サイトを「年収2,600万円の過程で実際に使ったハイクラス転職サイト【厳選まとめ】」という記事にまとめています。

転職を目指してこの記事を読まれた方には、非常に強い味方になるかと思いますので、興味があればチェックしてみてください。(現在のところ、無料で公開しています)

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  • この記事を書いた人

ごわりす

元GAFA海外勤務/外資戦略コンサル/ユニコーン企業出身。 日本初のハイクラス人材向けの転職メディア『ピボット転職』を運営しています。

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