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インサイドセールスが年収あげる4つの方法【キャリアアップ】

私は、GAFAやユニコーンスタートアップといった外資系テック企業で、マーケティングやビジネス開発、さらにSaaS(Software as a Serviceの略, サース)事業の立ち上げなどを行ってきました。

最近いただいた採用オファーの年収は2,600万円を超え、また、採用する側のマネージャーとしてもキャリアを積んできました。

※私が年収2,600円越えの採用オファーをもらうまでに利用した転職サイト・転職エージェントはこちらで紹介しています。

今回の記事では、SaaS市場の盛り上がりとともに、求人件数が伸びているインサイドセールスのキャリアについて、おすすめのキャリアパスを私なりに解説します。

この記事の主な対象者:
a) インサイドセールスとして働いている方
b) インサイドセールスへの転職を検討している方

インサイドセールスが年収を上げるには

a) 現在インサイドセールスとして働いている方

インサイドセールスとして働かれている方は、大きく分けて「このままインサイドセールスのスペシャリスト・管理職になる」or 「マーケティングなど他の職種に転職する」の2択をもたれているかと思います。

結論としては、「可能であれば1年で他の職種に転職する」ことを私は強くオススメします。

その理由や、どういった職種に、どのように転職したら効率的に年収を上げられるか、を以下で解説していきます。

b) インサイドセールスへの転職を検討している方

現在インサイドセールスへの転職を検討されている方については、「1年でまた転職するした方がいいなら、インサイドセールスにはならない方がいい」と思われてしまったかもしれませんが、そうではありません。

あなたが、現在、IT業界以外で営業などをされており、伸びているIT企業のインサイドセールスに年収を上げて転職できるチャンスがあれば、転職されることをオススメします。

理由について、同じく以下、本記事で解説していきます。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、字の通り表面的な説明をすると、非対面型の営業を行う営業担当者です。すなわち、メールやLinkedIn、オンライン会議や電話で営業を行う職種となります。営業先への移動時間などを短縮できることから、フィールドセールス(訪問型の営業)に比べてコストが安く点とが特徴です。

B2Bの営業人員を多く必要とするSaaS市場の伸びに加えて、昨今のコロナ禍でオンライン会議が普及したこと相まって、求人件数が伸びている職種です。

  • アウトバウンド営業として、電話やメールなどを行い見込み顧客の開拓を行う「見込み顧客の開拓役」
  • アウトバウンド or インバウンドで獲得した見込み顧客の質を見極めてフィールドセールスとの打ち合わせを設定する「受け渡し役」
  • 見込み顧客から契約を受注する「クロージング役」

など、役割は販売製品やターゲット顧客の性質、組織の営業戦略により変化があります。

キャリアとしてのインサイドセールス

それでは、インサイドセールスをキャリアの観点から考えた場合には、どのようなことを理解しておく必要があるでしょうか。

私が、大手外資系企業でインサイドセールスのチームを立ち上げ採用や人材育成を行なった際の話を交えて、リアルをお伝えしておきます。

皆さんの上司やその上の上司、スタートアップであればCEOといった高い視点から、あなたの人材としての価値を考えるヒントになれば幸いです。

テック企業への入り口

b) インサイドセールスへの転職を検討している方、の中で、特に現在IT業界以外で働いている方には、インサイドセールスという職種を通じて、IT業界に移ることはオススメです。

米国上場企業の時価総額上位をIT系の企業が独占していますが、今後もこの傾向は続くばかりかさらに強まります。また、遠くない未来に日本でもそれに近い状況が徐々におこってきます。

その中で、インサイドセールスは採用の要件が低く、GoogleやAmazon、Microsoft、Microsoft傘下のLinkedInといった有名企業も、積極的に他の業界から人を採用しています。

今のうちにIT業界に移っておくことで、将来のキャリアの幅が広がってきます。

インサイドセールスの本質は「モメンタムの活用」

次に、インサイドセールスについて、数ある職種の中での位置付けを見てみましょう。

私がSaaSのインサイドセールスチームを立ち上げた際に、結果を出すために常に意識していたことがあります。それは「モメンタム(慣性)を活かし切る」ということです。

特に日本においてはあり電話営業が毛嫌いされていることもありますが、あなたのところにいきなり営業電話がかかってきたとした場合に、あなたがお金を払って契約に至ることはあまりないと思います。「Instagramで見たから」「友達にすすめられたから」などの方が、どちらかというと購買にいたる理由としては多いでしょう。

すなわち、人がいきなり接触する前に、マーケティングコミュニケーションがしっかり行われていないと非常に効率が悪いことになるのです。

従って、常に市場に働いているモメンタムを理解した上で、それとインサイドセールスチームを連動させる必要があります。

例えば、アウトバウンドを実施する際も、企業ブランドの認知度や企業側の課題意識を事前に調査した上で、勝算があるかをまず判断します。

基本的にインサイドセールスが自ら作れるモメンタムは限られています。電話やメールの営業をいきなり受けたシーンを想像すればイメージできると思います。

営業として働いていると案件を受注すると、自分の手柄だと思いがちです。私も営業をしていた時は、自分が受注すると自分のおかげで成立したと思って鼻高々になっていました。

しかし、経営視点では、インサイドセールス「でも」受注できるモメンタムを作れていたための、ある程度勝つ確率が高い状態での結果ということです。

「本当にあなたでなければなし得なかったことか」、「他の人が担当していたらどうだったか」、常に一歩引いて分析してみてください。特にインサイドセールスの場合、特定の営業でなければ成立しなかった案件というものはあまり存在しません。

「モメンタムを創出する」仕事を目指す

人材としての価値は「あなたでなければできない仕事」の数の多さで決まります。

昔営業を自分で行っていた時、営業の成約 = 自分の力、と私は思ってしまっていました。ただ、今振り返れば全くそんなことはなく、会社のブランドやマーケティングコミュニケーションなど全てがあった上でできたモメンタムの最後に関わらせてもらっていただけ、というのが現実です。

現に、私が辞めた後も会社は、何も問題なく回っています。

そして、残念ながら、インサイドセールスという、営業プロセスの1領域で、それだけのモメンタムを創出することは難しいのが現実です。

以上が、私が冒頭で「可能であれば1年で他の職種に転職する」と書いた理由の1つです。

「あなたがいることで売上が2倍、3倍、10倍とかわるのか。それだけの変化を起こす可能性があるポジションにいるか」を指標として、ぜひ自分のキャリアを考えてみてください。

いきなりは難しくても、徐々に希少性が高い能力が身に付く機会に近づいていくはずです。

では、インサイドセールスの次のキャリアステップとして「具体的にどのような職種を狙うべきか?」、次の章以降で解説していきます。

インサイドセールス後に狙うべきポジション4つ

それでは、インサイドセールスとして働き始めて1年目が近づいてきたあなたは、次にどのようなポジションを狙うべきでしょうか。

当然ながら、所属している企業や現在の待遇、あなたの嗜好により様々ですが、大きく分けて以下4つの方向性をおすすめします。

インサイドセールスの後に狙うポジション

  • マーケティング職を目指す
  • フィールドセールス職を目指す
  • カスタマーサクセス職を目指す
  • 有名企業・高成長企業のインサイドセールス職を目指す

マーケティング職を目指す

私の経験上一番のおすすめはマーケティング職を目指していただくことです。

マーケティングを担うことで、潜在顧客企業の中の「人」から、その集まりである「市場」を全体的にみて施策を考える視座が身につくからです。このマーケティング的な思考は経営者としても欠かすことができず、ビジネスの根幹に通じあなたのキャリアの伸び代を大きくしてくれるでしょう。

まさに「モメンタムの創出」を行い、営業がいなくても製品・サービスが売れる状態にするのもマーケティングの仕事です。

私もマーケティングを管轄するようになってから、専門性が高まり人材としての価値が一気に上がったなと感じます。また、何よりもビジネスをすることが楽しくなりました。

営業だけでも、フィールドセールスのマネージメントなどを通じて年収3,000~3,500万円程度までは可能ですが、その後の伸び代を考えたときにマーケティングがわからないと、さらに上に上がることは難しいかと思います。

一方で、上記の理由もありマーケティング職は人気で、かつ、必要とされる人員数が営業に比べ圧倒的に少数です。人材価値が上がることと、その職種として働ける機会が少ないことはコインの表と裏の関係にあるわけです。

もしあなたが、マーケティング職につく機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。

最初は、デジタル広告の設定やイベントの準備など作業を任せられることが多いかと思いますが、ぜひ上長の人が行っているマーケティングの戦略立案に入っていってください。そこで、マーケティング的な発想を身につけていくことができます。

マーケティング職への転職や、戦略立案を学ために役に立つおすすめのマーケティング関連の本はこちらでご紹介しています。

フィールドセールス職を目指す

フィールドセールスとは、対面での営業を含め利用できる手段全てを通じて営業活動を行う営業職です。

インサイドセールスからフィールドセールスへの転職は、同じ営業であまり成長を感じづらいと思うかもしれませんが、以下の理由からフィールドセールスへの転職はおすすめできます。

フィールドセールス転職のメリット

  • 大企業を相手とした仕事の下地が身に付く
  • 人脈が広がる
  • 営業の管理職に就きやすくなる
  • 年収が上がる

大企業を相手とした仕事の下地が身に付く

そもそもフィールドセールスを雇う理由は、インサイドセールスによる電話やオンライン会議のみではまとまらない契約があるからです。

全社員が利用するようなSaaS製品の組織への導入は、組織への影響が大きく、また、コストも継続的にかかることから、組織の上層部の承認を取り付けて契約をまとめる必要があります。たまたま、現場の人と相性が良かったから、という幸運だけで契約がまとまることは稀なわけです。

そのような、他の企業を相手にする対外的な仕事は基本的に難易度が高く、その分そのような能力を持っている人材の市場価値は高くなります。クライアントサイドとして、広告出稿などを行い、自分が買いたいといえば買える立場にいるマーケティング職とはそもそも置かれている環境が異なるわけです。

また、日本では「営業」という言葉で一括りにしてしまいますが、全社員が利用するようなSaaS製品の営業は、一部署が画一的な基準で意思決定する広告製品の営業などよりも難易度が高く、市場からもより高く評価されます。

私が、外資系のテック企業で対外業務の職種を採用する際も、B2Bの法人営業を難易度別にフィルターをかけてみていました。

フィールドセールスを経験した後は、

  • パートナーシップス(協業)・アライアンス職
  • ビジネス開発

など、対外企業相手の専門として、さらにキャリアアップをしていくことが可能です。

人脈が広がる

会社役員など質の高い人脈が広がる点も、全社員が利用するようなSaaS製品のフィールドセールスの魅力です。

特に、昨今のSaaS製品は、働き方や社内のコミュニケーション改革、人事戦略に直結する製品が多く、情報システム部にとどまらずに、インターナルコミュニケーションチームや人事チーム、経営企画チームなど様々なチームの役員クラスとつながる機会が得られる可能性が高くなっています。

電話やオンライン会議のみで長く続く人間関係が構築できることは稀で、この辺りもインサイドセールスと違っている点です。

営業の管理職に就きやすくなる

フィールドセールスを知らずして、営業全体をみる管理職に就くのはなかなか難しいのが実情です。

私のようにインサイドセールスの経験がない人間が、インサイドセールスチームの管理職につくという逆のパターンはよくあります。

これは、フィールドセールスの方が、メールや電話から、対面での営業から交渉とより幅広い領域をカバーしていることが理由の1つにあります。

年収が上がる

これは前述の「あなたがいることで売上が2倍かわるのか」という点と関連がありますが、フィールドセールスは実力によっては軽く2倍変わってきます。

それもあり、SaaSのフィールドセールスは営業成績のインセンティブの割合が高く、日本に進出してくる外資系テック企業の場合、多くが60%がベースサラリー、40%が営業成績に応じて支払われるボーナスとなっています。

平均年収でいうと、外資系企業の場合2,000万円~2,500万円までは、管理職でなくても十分狙うことができます。

また、年収を上げるテクニックとして、フィールドセールスで年収をあげて、別の職種に高い年収で転職するといったことも可能です。

マーケティング職などに比べて、頑張り次第で短期間で年収を大きく上げやすい点もフィールドセールスの魅力でしょう。

カスタマーサクセス職を目指す

カスタマーサクセスとは、導入を決めた顧客が利用するプロダクト・サービスからの価値を最大限享受できるよう導入支援する職種です。特に、プロダクトが複雑な場合や、導入対象の組織が大きい場合には、最適な利用方法を提案し、長きにわたって顧客が当該プロダクト・サービスを利用し続けられるようにすべく欠かすことができない職種です。

近年では、ソフトウェアもサブスクリプションモデルが当たり前となり、顧客が使い続けない限り収益に繋がらないため、今後ますます重要になる職種といいうこともできます。

インサイドセールスの人がカスタマーサクセス職に転職することで、1つの顧客との継続的で深い関係の構築力、また、組織の動かし方などを学ぶことができます。

一方で、すでに契約が合意された上で、あくまでもそのモメンタムの中で顧客の導入支援することとなるため、仕事の難易度としては(よほど複雑な製品や組織でない限り)フィールドセールスやマーケティングほど高くはありません。そのため、カスタマーサクセス後の転職先もそこまで広がらない可能性もあり、仕事が好きで年収をどんどん上げたい人にはあまりおすすめはしません。

カスタマーサクセス職を目指すなら中規模〜大企業担当を目指す

1点注意点としては、カスタマーサクセス職に転職する場合には、担当する企業規模をしっかり確認してください。

小規模の顧客をメールやオンライン会議などでサポートするだけの場合は、ほとんどカスタマーサポートと変わらず、顧客の成功に向けた戦略的なアプローチを身につけることが難しくなります。

カスタマーサクセス職に転職の際には、「〇〇企業を担当していました」、といって誰もが評価するような機会が待っているか、ぜひチェックしてください。

有名企業・高成長中企業のインサイドセールス職を目指す

"履歴書"に投資すべき理由【外資転職を目指す方へ】、に詳しく書きましたが、キャリアは実力が全てではありません。

新卒の採用選考で学歴フィルターがあるように、中途の採用も過去の職歴である程度フィルターがかけられており、自分の履歴書に載っている企業名と職種で面接に上がれるかどうかの勝負はある程度ついてしまいます。

それだけに、できるだけ年齢が若いうちに、有名企業で働きブランドを磨いておくことは長いキャリアで非常に価値があります。また、有名企業からであれば、その後スタートアップへの転職は比較的簡単に進められたりもするものです。

さらに、有名企業、高成長中の企業の方が、平均年収が高いため、年収を効率的に上げたい方は、職種問わず業界のトップ層の企業で働くことをおすすめします。

インサイドセールスの働く環境

さて、ここからは、インサイドセールスの働き方について、私の経験を踏まえて解説していきます。

ワークライフバランスが保ちやすい

「営業」とイメージすると、数字を追いかけてひたすら潜在顧客を追い続けるイメージがあるかもしれません。

しかし、インサイドセールスは、アートかサイエンスか、でいうとサイエンスにより近く、1日にこなす業務量・業務内容が定量的に定義づけされやすい職種です。

例えば、アウトバウンドセールス(自ら潜在顧客にアプローチする営業)であれば、どのように企業を調べ、何を使いどのようにアプローチし、どういった状況であれば次のアクションを取るということを、マネージメント側が明確に定義づけします。

インバウンドセールス(問い合わせをしてきた潜在顧客にアプローチする営業)の場合も、どういった要件を満たしたリード(問い合わせをしてきた潜在顧客に)に、何を使いどのようにアプローチするか、何が満たされればどういったアクションをとるべきか、などが明確に定義づけされます。

そして、1日に行える各業務量も、定量的に明確であることから、こなすことができない仕事を与えられることも基本的には起こりづらい職種なのです。

もちろん、マネージメントがしっかりしている場合に限りますし、自らマネージメントに近いことを行う場合は異なりますが、よくわからないことにがむしゃらに働かなければいけない、といったケースは、極めて少ないでしょう。

在宅で完結する

インサイドセールスという仕事の性質と、コロナ禍で起きた変化も相待って、仕事は基本的に在宅勤務で完結するケースがほとんどです。

また、前述の通り、仕事内容も定量的に明確なため、子育てのための時短勤務などにも雇用者側も答えやすく、仕事以外の自分の時間を大切にしたい方にとっても、向いている職種といえます。

辛いインサイドセールスの仕事の実態

インサイドセールスは一般的に、辛いため、転職はやめておいた方がいい、といったことが言われることがあります。

私がインサイドセールスチームをマネージメントしていた経験上、インサイドセールスが辛いと言われる原因の中心には「他人から拒絶される数」が大きいと感じています。

そもそも人それぞれ、仕事には向き不向きがあるため、他人とコミュニケーションすることが苦手な方が営業職に転職すべきでないことは言うまでもありませんが、インサイドセールスについては職種の性質上「他人から拒絶」を受けることがより多くあります。

たとえインバウンドで問い合わせのあった新規のリードであっても、契約に至る確率は(製品にもよりますが)100%とはなりません。すなわち、「必ず他の人から拒絶を受ける」仕事がインサイドセールスです。

そして、この「他人からの拒絶」というものは、仕事と分かっていても人間の性質上辛いものであり、インサイドセールスの辛さの要因となっています。

私はよく「あなた個人に対しての拒絶ではなく、会社の製品に対する拒絶である」ということをチームメンバーにいっていましたが、基本的にパーソナルに受け取らないマインドセットをもっていただければ、上記の辛さはうまく対処できるかと思います。

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もともと事業責任者として採用する側にであった私が実際に利用・確認した、SaaS業界での転職におすすめの転職サイト・転職エージェントはこちらでご紹介しています。

また、私が年収2,600円越えの採用オファーをもらうまでに利用した転職サイト・転職エージェントはこちらで紹介しています。この記事で紹介している転職サイト・転職エージェントは、年収2,000万円を超えた現在も利用しています。年収600万円を超えている方にはとてもおすすめです。

  • この記事を書いた人

ごわりす

元GAFA海外勤務/外資戦略コンサル/ユニコーン企業出身。 日本初のハイクラス人材向けの転職メディア『ピボット転職』を運営しています。

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